みなさんはインコさんのトレーニングをしているとき、どんな言葉で褒めていますか?
「いい子!」ですか?
「えらいね♪」ですか?
「すごい!」ですか?
「そう!」ですか?
どの言葉で褒めても私はいいと思っています。
ただ、「いい子!」と褒めるときもあれば「えらいね♪」と褒めるときもあったりと、いろいろな言葉で褒めてしまうのはトレーニングの質を落とす原因になってしまうかもしれません。
「いい子!」も「えらいね♪」も「すごい!」も「そう!」も、人からすればすべて肯定の意味の言葉です。
でも、インコさんにはそれらのすべてが肯定の意味の言葉だということは分からないのです。
インコさんが飼い主さんの言うことを聞いて正しい動作をしたときに、いつもは「いい子!」と言われているのに、あまり言われ慣れていない「すごい!」と言われたとします。
すると、インコさんは「え? いい子じゃないの? え? わたしがやったことは合ってるの? 間違ってるの??」と感じちゃうんだと思います。
人からしたら「その動作で合っているよ」という意味で「いい子!」も「すごい!」も言っていますが、インコさんにはそれが通じないのです。
また、同じ「いい子!」でも声の大きさとか声から感じるテンションとか声の高さとかが微妙に変わることで、インコさんの受け取り方も変わってきます。
「今、『いい子』って言われたけど、いつもの『いい子!』っていうのとはちょっと違ったなぁ。わたしのやったことは正解だったのかな?」といった感じです。
なので、インコさんを褒めるときは、基本的には「同じ言葉」、かつ、「同じテンション」で声をかけるのがよいと思います。
となると、かける言葉も短く言える「そう!」とか「いい子!」あたりがいいんじゃないかなと思います。
インコさんを褒めるときに必ず、「うわぁー!なんていい子なの!ホントうちの子ってば天才じゃないかしら!もう最高!…はいごほうび♪」なんて言う人はいないと思いますが、いや、これでもきっとインコさんには飼い主さんの喜んでいるテンションとか熱量は伝わると思うので、まったくのダメということはないと思います。
ただ、分かりやすさという点では「そう!」や「いい子!」といったワンフレーズの言葉には負けてしまうかなと思います。
加えて、長い言葉を話している間にインコさんを褒めるタイミングが遅れてしまいます。
毎回いちいち長いセリフを言うことで、トレーニングのテンポも悪くなってしまいますしね。
インコさんに限らず、犬君にトレーニングをしている方がクリッカーを使っているのは、クリッカーだと「同じ言葉(音)」、「同じテンション」が確実に行えるからです。
クリッカーはボタンを押すと必ず同じ音量でカチッ!という短い音が鳴ります。
誰がどんな力でボタンを押そうが、いつも必ず同じ音が出ます。
これがインコさんにとってはとても分かりやすい「報酬の合図」なのです。
「今ので正しいよ」ということをインコさんに分かりやすく正確に伝えることで、トレーニングが効率的に進められるようになります。
クリッカーについては下の記事でも基本的なことを取り上げているので、もしよかったらこちらの記事も見てみてください。
クリッカーなんて専門的なものは使わなくても、いつも決まった言葉&テンションで褒めることを意識することで、トレーニングの質を上げることができると思います。
ぜひ、「私はこの言葉で褒めるよ!」というのを決めて、それを意識して使うようにしてみてください。
きっとあなたの気持ちがインコさんに伝わりやすくなると思います。
※音声が出ますのでご注意ください