新しいおもちゃを買ってあげたのに鳥さんが遊んでくれない。
気に入ってもらえると思って買ってきたおやつを食べてくれない。
そんな経験をされた方、いらっしゃるんじゃないでしょうか。
「うちの鳥さんの好みには合わなかったんだな」
そう諦めておもちゃを捨ててしまう前に1つ試してもらいたいことがあります。
それは、「こうやるんだよ」と鳥さんにお手本を見せるということです。
話は変わりますが、みなさんはこの言葉をご存知でしょうか。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ」
これは山本五十六(やまもといそろく)が遺した言葉です。
山本五十六がやったことは別として、私はこの言葉が大好きです。
この言葉、簡単に言うとこういうことです。
どんなことでも、まずは自分がやってみせて、どういうやり方かをちゃんと説明して、実際にその人にやらせてみて、「よしよし、できるじゃん」と褒めることをしなければ、人はやるようにならない。
私は仕事で他の人に作業を任せたり頼んだりするときにこの言葉をよく思い出します。
「○○の作業、やっといて」とサラッと言うだけではダメだと思うのです。
「○○の作業」というのがどういうものなのか、人によってはなんのこっちゃ分からない場合もあると思います。
何となくやれたとしても、自分が想像していた70%くらいしかやってくれないかもしれません。
「こうやってやるんだよ」と、やってもらいたい作業の手順をちゃんと見せる。
そして、ちゃんと理解できているかやらせてみて、理解してくれたところで「さすが完璧♪」と太鼓判を押す。
自分の思い通りに人に動いてもらうためには、そういったことが必要なんだと思います。
さ、鳥さんの話に戻しましょう。
これは鳥さんも同じだと思うのです。
「新しいおもちゃ買っておいたから遊んで」
「これ買ってきたから食べてみて」
そうやってポイッと渡されても、鳥さんはなんのこっちゃ分からないと思うんです。
おもちゃを置いておいても、おもちゃとしては遊ばず、ただの止まり木にして終わるかもしれません。
おやつをあげても、ちょっとかじって本当に美味しいところは捨ててしまうかもしれません。
鳥さんにおもちゃで遊んでほしかったら、まずは飼い主さんがそのおもちゃで遊んでみる。
このおもちゃでどうやって遊ぶのかというものを鳥さんに見せてみる。
鳥さんに新しいおやつを食べてほしかったら、まずは飼い主さんがそのおやつを食べてみる。
食べる真似でもいいから、「これは食べても大丈夫なものなんだよ」ということを鳥さんに見せる。
そうすることで鳥さんは「あ、これ、そうやって遊ぶんだ」、「あ、これ、そうやって食べるのね」と理解して、遊んだり食べたりしてくれるようになると思います。
もちろん鳥さんの中には怖がりの子や神経質の子もいますので、一度見せただけでは慣れてくれない場合もあります。
そういうときも諦めず、「なんてことないよ♪」、「楽しいよ♪」と、飼い主さんが楽しそうに遊んだり食べたりする姿を見せてあげてください。
そして、鳥さんがおもちゃやおやつに興味を持って近づいてきてくれたり、実際に遊んだり食べたりしてくれたら、思いっきりほめてあげてください。
そうすることで鳥さんはテンションが上がって、きっとそのおもちゃやおやつのことが大好きになってくれると思います。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、鳥は動かじ」
鳥さんにお土産を買ってきてあげたのに思うような反応がなかったときは、この言葉を思い出してみてもらえたらと思います。
※音声が出ますのでご注意ください