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【名言シリーズ】鳥さんは考える生き物である

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「人間は考える葦である」

これはフランスの有名な哲学者パスカルの言葉です。

この言葉がどういう意味かを解説しつつ、そこから鳥さんの話に展開する…といきたいところですが、ただでさえ長いブログがさらに長く、しかも眠くなるような哲学の話になることは目に見えているのでやめます。

読者様あっての本ブログでございます(土下座)。
読者様のご要望通り小難しく回りくどい話はすっとばして、サラッと短くコンパクトに参りましょう!

さて、私は鳥共と遊んでいるときに、「人間は考える葦である」に似た言葉がよく頭に浮かびます。
それは、「鳥さんは考える生き物である」というものです。

鳥さんって、考える生き物だとよく思うんです。

「どうすれば自分にとって良いことが起こるのか」ということを常に考えている節がよく見られるからです。

最近、オオハナインコの花ちゃんは、私の肩に乗るのがお気に入りです。
そんな花ちゃんの体重を測りたくて、肩に乗っている花ちゃんに「おいで」と手を出します。

このとき、花ちゃんは2つの選択肢のどちらを取るかを考えます。
1つは「肩の上に居続ける」という選択、もう1つは「手に乗る」という選択です。

肩の上にいるのがお気に入りなので、肩に居続けられることは花ちゃんにとってプラスです。
でも、そこにいたところでごほうびはもらえません。
逆に、「おいで」という私の要求を聞くことでごほうびがもらえるというプラスが発生します。

肩に居続けるプラスを選ぶか、ごほうびがもらえるプラスを選ぶか。
花ちゃんは「どうすれば自分にとって良いことが起こるのか」を考え、選択し行動します。

次に、最近私と花ちゃんとの間で「鼻タッチ」という遊びをよくやっています。
花ちゃんがくちばしで私の鼻にタッチするとごほうびがもらえるという遊びです。
この「鼻タッチ」には「鼻にタッチするときにくちばしを開けてはいけない」というルールがあります。
人の鼻を噛むという事故を防ぐために花ちゃんと決めたルールです。

花ちゃんに「鼻タッチしよう」と言って、花ちゃんのくちばしに私の鼻を近づけます。
「鼻にタッチするとごほうびがもらえる」ということは花ちゃんは理解しています。
ただ、毎回もらえるわけではありません。
くちばしを開けずに鼻にタッチすればごほうびがもらえるし、くちばしを開けてしまうともらえません。
花ちゃんは、ごほうびがもらえたときともらえなかったときの差を考えて、「どうしたら自分にとって良いことが起こるのか」を学習していきます。
そして、「ごほうびをもらうためにはどうしたらいいか」ということを考えて行動するのです。

こういったことから、私は「鳥さんは、どうしたら自分にとって良いことが起こるかを考える生き物である」と思うわけです。

こういった習性は、何もうちの花ちゃんに限ったことではないと思います。
どのお家の鳥さんもやっているはずだと思うのです。

例えば、人からすると「問題行動」と思われる行動は、鳥さんが「こっちの方がプラスだもん」と考えてやっていることが多い気がします。
放鳥タイムが終わったのにケージに帰るのを嫌がる鳥さんは、「飼い主に捕まらければ放鳥タイムが続く(=自分にとってプラス)」と考えているんだと思います。
頻繁に呼び鳴きをする鳥さんは、「大きな声で鳴くと飼い主さんが来て構ってくれる(=自分にとってプラス)」と考えているんじゃないかと思います。
手が近づいてきたときにくちばしを開けて威嚇する鳥さんは、「こういう態度を取れば嫌な手を遠ざけられる(=自分にとってプラス)」と考えているんじゃないでしょうか。

このような問題行動を解決するためにも、鳥さんの「考える」という習性を利用するといいんじゃないかと思います。

例えば、放鳥タイムのあとに帰宅拒否する鳥さんに対して、鳥さんが「ケージに帰った方が良いことがある」と思えるように工夫してあげるといいんじゃないかと思います。
「ケージに帰った方が自分にとって良い」と分かってもらえれば、鳥さんは自ら進んでケージに帰るという選択を選ぶと思います。

鳥さんが何を考えているかを考える。
鳥さんはどうやったら自ら楽しんで行動してくれるのかを考える。
それって言い換えると、鳥さんの気持ちに寄り添うってことだと思います。

「考える生き物」である鳥さんの気持ちに寄り添った生活を一緒に送ることで鳥さんに無理強いをすることが少なくなり、よりよい関係性が構築できるんじゃないかなと思います。

※音声が出ますのでご注意ください

鳥月 羊

鳥月 羊

伴鳥家(はんちょうか)の鳥月羊です。 小型から大型まで4羽のインコさんと生活しています。 インコさんと一緒に過ごす中で、様々な困りごとを経験してきました。 そしてそれをいろいろな方法で解決して、今ではインコさんととても仲良く暮らしています。 これまでの自分の経験を活かして、インコ好きさんのインコライフをさらに楽しいものにしたい。 インコさんと「生涯の相棒」と呼べるような関係性をゆっくりと楽しんでもらいたい。 そんな気持ちで情報を発信したりイベントを企画したりしています。 「ずっと、いっしょに、生きていく」 生涯の相棒インコと寄り添える生活を愛鳥家さんと一緒にデザインしていきます。

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