2週間前のことになりますが、「第9回屋内鳥オフ会」を開催してきました。
これまでで最多の15名&10羽という大勢の鳥好きさんと鳥さんに参加していただきました。
楽しく賑やかな場となり、参加してくださった皆さんにもとても楽しんでいただけて、主催した私としても大変嬉しく思っております。
その鳥オフ会には我が家からはコザクラインコのトリちゃんとヨウムの空ちゃんが参加したわけですが、トリちゃんの芸達者ぶりに多くの参加者さんが驚かれていました。
「おいで」と言うと、手に飛んでくる。
「あそこに行って」と言うと、指さしたところへ飛んで行ってくれる。
「一回転」と言うと、指を鉄棒代わりにしてクルクルと回転してくれる。
そんなトリちゃんの様子を見て、多くの方から「なんでそんなに言うことを聞くのか」と聞かれました。
そこで私は、「お腹が空いているからだと思う」と答えました。
そしてそこから我が家のご飯のあげ方の話になり、さらに参加者さんに驚かれました。
我が家では以下の数式で鳥共にあげるご飯の量を決めています。
トリちゃん:(54.0 - 体重)
マメちゃん:(74.0 - 体重)
空ちゃん:(540 - 体重) ÷ 2
※単位はg(グラム)
※花ちゃんはまだ数式の模索中なので決まった数式はなし
※上記を計算した結果、答えが0以下になってしまう場合は、様子によって0.5gとか1.0gをあげる
この数式は、私が鳥共の体重を毎日朝と夜に測りながら、与えるご飯の量と体重変化の関係を長い間検証した結果、見出したものです。
この数式からはじき出されるご飯の量を与えることで、全部をきれいに食べきり、かつ、健康的な体型&体重が維持できます。
なぜこういったご飯のあげ方をしているかというと、今もお話した通り、「健康的な体型と体重を維持する」という健康面の理由が大きな理由としてあります。
が、それ以上の大きな理由として、「無理のない程度にお腹が空いている状態でいてほしい」というものがあります。
ここで想像してみてもらいたいのです。
例えば、みなさんが億万長者だったとして、「1000円あげるから10分だけ公園のゴミ拾いを手伝って」と言われたら、みなさんならどうしますか?
「気持ちのいい公園にしたいから、1000円なんて要らないよ」という方もいると思います。
「めんどくさいからやりたくない」という方もいると思います。
このように、やる・やらないどちらの決断をするにしろ、「お金がもらえること」は大した問題にならないと思うんです。
でもですよ。
例えばみなさんが一文無しで職もなく路上生活者だったらどうしますか?
きっと「1000円ももらえるならやります」ってなるんじゃないかと思います。
なんなら、「え、10分で1000円ももらっちゃっていいんですか?」って思う方もいるかもしれません。
私が鳥共に「無理のない程度にお腹が空いている状態でいてほしい」と思う理由はこれです。
鳥さんにも上の例と同じようなことが起こるんだと思っています。
お腹が満たされている鳥さんをご飯で釣ろうとしても、きっと反応は悪いんじゃないかと思うんです。
逆に、お腹が空いている鳥さんであれば、特別なおやつでなく普通のいつものご飯で釣ってもちゃんと食いついてくれると思います。
別に特別なおやつなんて用意しなくてもいいと思うんです。
お腹が空いていれば、普通のご飯だって十分魅力的に映るはずです。
「えーー、それ、いつものご飯じゃん」なんて選り好みしてられませんもの。
一文無しの人が「えーー? たったの1000円?」とは言わないと思うんですよね。
「お金がもらえるだけありがたい」って思うんじゃないかなって思うんです。
お腹が空いた鳥さんもそれと同じだと思うんです。
ご飯をチラ見せしながら「おいで」って言えば、ご飯欲しさに飛んできてくれやすくなると思います。
「あそこに行って」と行って欲しい場所でご飯をチラ見せすれば、やっぱりご飯が欲しくてそこに行ってくれやすくなると思うんです。
「一回転」もご飯で誘導すればやってくれると思います(「一回転」の教え方は文章だと説明しづらいので動画を見てください)。
トレーニングに限ったことではないです。
ケージに戻ってほしいとか、キャリーに入ってほしいとか、単純に手に乗ってほしいとか、そういった基本的な動作も、ご飯で誘導しやすい状態になっていると飼い主さんも楽だと思いますし、鳥さんも自然にやれるんじゃないかと思います。
「なかなか鳥さんが言うことをきいてくれない」
「トレーニングしたいのに鳥さんが思うように動いてくれない」
そんな風に困られている方は、鳥さんが無理のない程度にお腹が空いている状態を作り出してあげるというのもアリなんじゃないかと思います。
ただし、それをやる前提として、体型チェックと体重管理をちゃんとしてあげる必要があります。
「そういう管理が自信持ってできない」と思われる方や、そもそも「空腹にする」ということが少し怖かったり抵抗のある方は、「いつもお腹が満たされている状態にしない」という感じで、鳥さんのご飯をあげるタイミングや回数を変えてみるというところから始めているのもいいんじゃないかと思います。
※音声が出ますのでご注意ください