あと半月もすれば今年も終わりですね。
この年末のタイミングで、1つ、愛鳥家のみなさんにやってみてもらいたいことがあります。
それは、「現時点の愛鳥さんの様子を記録として残す」ということです。
「2025年の年末の時点で、この子はこんな態度だった」
「私とこの子の関係性はこんな感じだった」
「これはできるけど、これは苦手だ」
そんな記録を残しておくことで、飼い主さんと愛鳥さんとの関係性の変化や鳥さんの態度の移り変わりを、よりはっきりと実感することができると思うんです。
日々の記録=「日記」レベルでつける必要はありません。
年に一度の記録=「年記」くらいがちょうどよいと思います。
少し話は飛びますが、例えばずーーーーっと太陽を眺めていても、太陽が動いていることって感じにくいですよね。
同じように、カタツムリが進むのをじーっと見ていても、カタツムリが進んでいることをあまり感じられません。
あまりの変化のなさに、ずっと見ていることに飽きてきちゃったりします。
でも、太陽やカタツムリから目を離して、何か別の作業をして、30分なり1時間なり経過してからもう一度太陽やカタツムリに目をやると、「え? さっきの位置と全然違う!」とビックリするくらい進んでいたりします。
それって、動くスピードがとてもゆっくりだからなんですよね。
どちらもちゃんと動いてはいるんです。
ただ、動くスピードがとても遅いんです。
そのため、ずっと見ていたのではなかなか変化を感じられず、少し間を置くことではっきりとした違いに気付けるのです。
鳥さんの態度の変化や、飼い主さんと愛鳥さんとの関係性も、それに似ていると思うんです。
鳥さんはゆっくりゆっくりいろいろなことに慣れていきます。
人間が苦手な鳥さんが、急にニギコロができるようになるなんてことは、ほぼあり得ないと思うんです。
ケージの奥で怖がっていた子が、ケージ越しでならなんとか人に近づけるようになって、ケージの入口から顔だけだせるようになって、入口にまでは出てこらえるようになって、少しだけなら手に近づけるようになって、そのうち指の先端に片足だけ触れることができるようになって、指に乗ることができるようになって、カキカキさせてくれるようになって、手で覆っても大丈夫になって……と、長い時間をかけて、たくさんの段階を1つずつクリアしながら、ニギコロができるようになるんだと思います。
そういった変化って、ゆっくりだったりとても小さかったりするので、日々のお世話の中ではなかなか感じにくいものだと思います。
そこで、年末のタイミングで愛鳥さんの様子を記録として残してみてもらいたいんです。
去年の年末のタイミングの様子と、現時点の鳥さんの様子を見比べることで…
「そういえば、去年の年末では手に乗らなかったけど、今は平気で乗れてるね♪」
「一年前は人を怖がるような感じがあったけど、今は態度にかなり余裕があるね♪」
「私も以前は噛まれることへの怖さがあったけど、今は鳥さんを信用できてるわ♪」
…といった感じで、はっきりとした違いを感じることができると思います。
年末のタイミングでなくてもいいです。
愛鳥さんのお誕生日のタイミングでもいいですし、何かの記念日のタイミングでもよいと思います。
上半期と下半期の年2回でもよいと思います。
長い感覚で鳥さんの変化を見返してみることで、鳥さんとの関係性の変化をよりはっきりと感じることができると思います。
それは愛鳥さんとの関係を前向きに捉えるための1つの大きな味方になってくれると思います。
ぜひ年末のゆっくりとした時間を使って、簡単でもいいので「年記」をつけてみてはいかがでしょうか。
※音声が出ますのでご注意ください
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