季節的に乾燥した日が続いていますよね。
空気が乾燥していると、人間も喉を傷めてしまったり風邪をひきやすかったり、いろいろとよくないことが起こりやすいです。
鳥さんも同様に乾いた空気は苦手で、呼吸器に負担がかかります。
鳥さんの健康のためには、ある程度の湿度を保つ必要があるのです。
そんな乾燥した季節に活躍するのが加湿器です。
私はこれまで、鳥共の部屋に「超音波式」の加湿器を置いていました。
「超音波式」の加湿器は、超音波で水分を飛ばすので水蒸気が出る口の部分が熱くならず、鳥さんがヤケドしてしまうなどの事故が防げて安心できるからです。
…なのですが、先日行ったかかりつけの鳥専門医さんとの会話の中で、「超音波式はあまりオススメできない」というお話を聞いたんです。
先生がそうおっしゃる理由としては、「不衛生な水分を部屋中にばら撒いてしまいかねないから」ということでした。
確かに、「超音波式」はその名の通り、超音波でタンク内の水を細かく振動させることでミストを発生し加湿するものです。
加湿する過程で「熱」というものは使いません。
それは上でもお話した通り、「ヤケドの心配がない」というメリットに繋がります。
ですが、熱を使わないことは、タンクや加湿器内に雑菌が繁殖しやすくなってしまうというデメリットにも繋がります。
先生はこの点に着目して、雑菌を含んだ水分をミストにして部屋中に飛散させてしまう危険性を話していたのです。
「『超音波式』の加湿器は、水分と一緒にタンク内で繁殖した雑菌を部屋中にばら撒いてしまう」
「そうやってばら撒かれた雑菌を鳥さんが吸い込んでしまいかねない」
「鳥は呼吸器が独特の構造をしていて、呼吸器の病気にかかりやすったりするし」
「呼吸器の病気は鳥さんの命に直結することが多いので、『超音波式』の加湿器の使用は注意が必要」
「『超音波式』を使うなら、注水のたびにタンク内をキレイに洗う感じで使用するのが良い」
「『加熱式』であれば水を沸騰させるので雑菌の繁殖を抑えることができて衛生的」
私は「鳥さんがヤケドする心配がないから」という理由で、「加湿器＝超音波式がベスト」と思っていました。
でも、今回の先生の話を聞いて、「加湿器…見直した方がいいのかも…」と思うようになりました。
※ちなみに、先生によると「ハイブリッド式」も「超音波式」と同様の理由であまりオススメしないとのことでした。
というわけで、素直な私(←自分で言う)は、早速先生がオススメする「加熱式(スチーム式)」の加湿器を買って、鳥共の部屋で稼働させてみました。
稼働させてみての感想ですが、心配していた蒸気の吹き出し口はそこまで酷く熱くなるということはありませんでした。
数日鳥共の様子も見てみましたが、鳥共が蒸気の吹き出し口に近寄ることもなく、ヤケドの危険性はそこまで高くないのかもしれないと思いました。
もう1つ、「加熱式」による予想外のメリットがありました。
それは、室温が暖かくなるということです。
加熱された蒸気が放出されるため、湿度だけでなく室温も一緒に高くなります。
エアコンなどの暖房を入れず加湿器を稼働させているだけで室温が26℃を超えていた日もあったりしました。
清潔な水蒸気を放出してくれて、かつ、湿度も室温もいい感じに高めてくれる。
そんな「加熱式」の加湿器は、暖かくて湿度のある環境を好む鳥さんにとって一石二鳥な存在なのかもしれないなぁ…と思いました。
…って、今回の記事で「『超音波式』はよくない！」「即刻使うのをやめるべき！」なんて言うつもりはないですからね？
一番お伝えしたかったのは、「『超音波式』の加湿器は雑菌を含んだ水蒸気をばら撒いてしまう可能性がある」という情報です。
数ある商品や方法の中から「これがいい！」と決めるのは、あくまでも皆さんです。
ただ、「これがいい！」と意思決定するときには、多くの情報があった方がより良い選択ができると思っています。
今回のお話は、情報の1つとして受け取ってもらえばと思っています。
「加熱式」を実際に使ってみて、デメリットだなぁと思う点もいくつかあります。
温かい蒸気が放出されるので、特に寒い日に窓などに結露が付きやすい気がします。
また、ヒーターを使う分「超音波式」のものと比べると電気を多く使うようです。
うちの鳥共は蒸気の吹き出し口に近づきませんでしたが、アクティブで好奇心旺盛な鳥さんはもしかしたら吹き出し口に近づいてヤケドしてしまうこともないとも限りません。
そういったことも含めて、いろいろな情報は視点を持っておくことが大事だと思います。
一番怖いのは、「こういった事実がある」ということを知らずにモノを選んだり使ったりしてしまうことだと思っています。
今回のお話が加湿器を選ぶときの1つの参考にしてもらえたら嬉しいですし、今回に限らず例えば鳥さんのおもちゃや鳥さんと仲良くなる方法などについてもここのブログでたくさんの考え方に触れて、いろいろな視点を持つきっかけにしてもらえたらありがたいなって思います。
※音声が出ますのでご注意ください
