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【インコさんの気持ちを考える】無意識でやってしまう行動を見直す

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こんな想像をしてみてください。

あなたの腕に大型の鳥さんが乗っています。
その鳥さんは飼い主さん以外の人にはあまり慣れておらず、場合によっては噛むこともあるそうです。
今日は鳥さんのご機嫌がよく、落ち着いて腕に乗っている……と思ったら、腕をつたってあなたの顔の方にゆっくりと近づいてきました。

そんな状況になったとき、皆さんはどう行動しますか?

大型の鳥さんに慣れている方は何とも思わないかもしれません。
でも、大型の鳥さんに慣れていない方や、過去に鳥さんに強く噛まれたことのある経験がある方は、その状況を怖いと思うかもしれません。
そして、怖いと思ったとき、多くの方が「腕を下げる」という動作をするんじゃないかと思います。
「やだちょっと困る来ないでーー」と、近寄ってこようとしている鳥さんと距離を取るために条件反射的にやってしまう動作だと思います。

でもそれって、逆効果だと思うんです。
だって腕が下がったら、鳥さんからしたら「落ちちゃうーー!」ってなって、余計によじ登ろうとすると思うんです。
上によじ登るということはつまり、鳥さんが必死で顔の方に近づいてくるということです。
足だけの力では落ちてしまうかもしれないので、くちばしなんかも使ってよじ登ってくるわけです。
大型の鳥さんに慣れていない方、これまでに噛まれた経験のある方からしたら、くちばしを使って腕を登ってくる鳥さんの姿はかなり恐怖に感じるんじゃないでしょうか。

このことから、鳥さんに慣れていない方の腕に鳥さんを乗せるときは前もって「腕は下げないでね」とアドバイスしておくことが大事だと思いますが、そのほかにもう1つ重要な気付きがあると思います。
それは、やっぱり鳥さんの気持ちを考えることって大事だなぁ…ということです。
というのも、人はついつい無意識のうちに、「こうなったらこうすればいい」と行動に移しがちだと思うのです。

例えば、鳥さんの調子が悪いとき、「保温しなきゃ!」という考えになる方が多いと思います。
「保温することで、体温維持に体力を使わないで済む」と、鳥さんを支えたい一心で保温するんだと思います。
もちろんそれは鳥さんにとってありがたい話ですし、間違ってはいないと思います。
ただ、鳥さんもずっと暖かいケースの中に閉じ込められていたら、「もう十分暖かくなったよ…ちょっと涼ませて…」ってなると思うんです。
そんな鳥さんの気持ちを考えて、暖まれる場所と涼める場所を用意してあげられたらよりいいんじゃないかと思うんです。

他にも、鳥さんがケージ内のおもちゃに対して発情してしまっていたら、「そのおもちゃを撤去しなきゃ」って思う方もいらっしゃると思います。
その方法も鳥さんによっては間違いではないかもしれません。
でも、そうやってすべてのおもちゃをケージから取り外してしまったら、鳥さんにとってケージの中はつまらない場所になってしまいます。
それって鳥さんにとって幸せなんだろうか…って思ったりするんです。
鳥さんの様子を見ながら、鳥さんは今どんな気持ちでいるんだろう?と考えて、それに応じた対処をしていくのが大事なんじゃないかなって思います。

何か困ったことがあると、つい反射的に自分の考えだけで動いてしまうことがあると思います。
特に慌てていたりいつもと違う状況だったりして冷静に考えられないときは仕方ないと思います。
でもそれ以外のときは、「こういうときはこうしよう」「これがいいはず」と決めつけず、「鳥さんはこれをされたらどう思うだろうか?」と鳥さんの気持ちを重視して、柔軟に対応していきたいものだな…と、改めて思いました。

※音声が出ますのでご注意ください

鳥月 羊

鳥月 羊

伴鳥家(はんちょうか)の鳥月羊です。 小型から大型まで4羽のインコさんと生活しています。 インコさんと一緒に過ごす中で、様々な困りごとを経験してきました。 そしてそれをいろいろな方法で解決して、今ではインコさんととても仲良く暮らしています。 これまでの自分の経験を活かして、インコ好きさんのインコライフをさらに楽しいものにしたい。 インコさんと「生涯の相棒」と呼べるような関係性をゆっくりと楽しんでもらいたい。 そんな気持ちで情報を発信したりイベントを企画したりしています。 「ずっと、いっしょに、生きていく」 生涯の相棒インコと寄り添える生活を愛鳥家さんと一緒にデザインしていきます。

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