コザクラインコのトリちゃんがトレーニングをしているときの様子です。
トレーニングの基本的な流れって、「合図を出す」→「インコさんが好ましい動作をする」→「ごほうびをあげる」という図式です。
これを繰り返すことでインコさんは、「あ、この動作をするといいことが起こるぞ♪」と理解してくれます。
その理解を色濃くするために、「いいことが起こる」を確実に与えてあげることが重要だったりします。
「いいことが起こること」を目当てにインコさんは頑張っているので、頑張ってもいいことが起こらないと「なんだよ、この動作をしても何も意味ないじゃん」となってしまい、その動作をすることをやめてしまう可能性があるからです。
が、ここでまるっきり正反対のことを言いますが、インコさんが好ましい動作を完璧にしても「ごほうびをあげない」ことでインコさんがよりその行動をするようになることがあります。
この矛盾するような話を理解してもらうために、分かりやすい例を挙げて説明しようと思います。
パチンコってありますよね。
パチンコって必ず報酬があるとは限らないですよね。
勝つときもあれば負けるときもあります。
で、パチンコにハマっている人がパチンコで負けたとき、「なにくそ! 次こそは勝ってやる!」って思うんですよね。
そうやって思うからこそパチンコにハマっている人はさらにハマっていくわけです。
これです。
これと同じことがインコさんの中でも起こります。
つまり、いいことが起こると思っていたのに起こらなかったとき、「次こそはいいことが起こるかも!」「自分のやり方がダメだった? もっと上手にやらなきゃ!」と思って、「はい! 次! もう一回やろ? 今度は頑張るよ!」とトレーニングに集中するようになるのです。
これを難しい言葉で「変動比率強化」と言います。
ただ、この「変動比率強化」は、「合図」→「動作」→「報酬」という流れをインコさんがしっかり理解していることが大前提の強化方法です。
上のパチンコの例の中でも言っている通り、「パチンコにハマっている人」がパチンコに負けたときに限って、「なにくそ!」という気持ちになります。
パチンコにハマっていない人が負けたら、「だよねー、パチンコって儲からないよね、つまんないね」となって、パチンコに魅力を感じず、その後パチンコをやろうと思うことはないと思います。
インコさんも同じで、「これをやったらごほうびがもらえるに決まっている」というベースができている上で、予想に反してごほうびがもらえなかったときに、「あれ? なんで? 次こそはもらえるように頑張る!」という気持ちになります。
なので、基本的にはトレーニングでは必ずごほうびをあげるようにしてください。
「もう完璧に理解してきたな」という段階になったら、たまに敢えてごほうびをあげないという意外性を演出してあげてみてください。
このちょっとしたコツを使うことで、インコさんのトレーニングへのやる気を燃え上がらせることができるんじゃないかと思います。
※音声が出ますのでご注意ください