誰にでも気を許せる仲のいい相手っていると思います。
ちょっとくらい言葉使いや冗談がキツくても、「愛情があるからこそ」って思えて許し合えたりしますよね。
でも、限度を超えたことを何度も繰り返されたらどうでしょうか。
「さすがにちょっと…」って気持ち的に引いてしまうんじゃないかと思います。
私はそれと同じことをうちの鳥共に対してよく思ったりします。
コザクラインコのトリちゃんは、放鳥タイムのときに「おやつくれ」「なんかくれ」と私の指をチミチミ噛んできたりします。
私は鳥共が好ましい行動をしてくれたときにすぐにごほうびをあげられるように、いつも手の中にごほうびを隠し持っています。
トリちゃんはそれに多分気付いているんでしょう。
「お前、ごほうび持ってんだろ? ちょうだいよ」
そんな感じでトリちゃんは指を軽くガブガブ噛んでくるのです。
オオハナインコの花ちゃんは、私の肩に乗って「ほっぺにチュッ」ってする遊びが大好きです。
それをやると私が大喜びしますし、何よりごほうびがもらえるのでよくやってくれます。
ですが、肩から降りてほしいと手を出しても、「ほれ、ほっぺにチューするからごほうびくれよ」と、近づけた手を無視して無理やりほっぺにチュッてしてきたりします。
「なんかくれよー」と軽く手を噛んできたり、ごほうびほしさに自分の意見を押し通そうとしてみたり。
そういった鳥さんの態度ってちょっとくらいなら可愛いんですよ。
でも、これがずっと続いてしまうと、ただの問題行動だったり、主導権が鳥さんにある形になってしまって人の言うことを聞いてくれない状態になって、好ましくない状況になってしまうと思います。
そこで大事なのは、「親しき中にも礼儀あり」という考えだと思います。
たまには鳥さんのわがままに応じたっていいと思います。
でも、いつもそうしてしまうと、だんだんと鳥さんの要求がエスカレートしていってしまうんじゃないかと思います。
「いくら仲が良いからって、やっぱり指をガブガブするのはよくないよ」と、やってはいけないことはちゃんと明確にすること。
「言うことを聞いてくれた方がいいことがある」ということを忘れさせないこと。
そういったことを意識して、お互いにフェアな関係でいられるように心がけることが大事なんじゃないかなと思います。
……と、ここまでで十分話としてまとまっているように思えるかもしれません。
でも、「親しき中にも礼儀あり」と考えるときに忘れてはいけない視点がもう1つあると思っています。
それは、鳥さんも人に対して同じことを思っているんじゃないかということです。
「大人しくしてるからってカキカキしすぎじゃね?」
「頭はいいけどお腹を触っていいと誰が言った?」
「ちょっと仲がいいからってさすがになれなれしすぎない?」
そんな風に思いつつ、鳥さんは人のわがままを我慢して受け入れてくれているかもしれません。
それが少しの間だけならいいかもしれませんが、あまりにしつこく続けると怒ったり嫌がってどこかに行ってしまったりすることもあるんじゃないかと思います。
鳥さんが可愛くて、ついつい可愛がりすぎてしまったり、「もっと!もっと!」と行動がエスカレートしてしまう気持ちも分かります。
でも、鳥さんに対して何かするときも、「親しき中にも礼儀あり」という心を忘れないようにして接することが大事なんだと思います。
「仲がいいから何やっても許してもらえる」と考えるのではなく、「これ以上やったら嫌かな?」「しつこくしすぎないようにしなきゃね」と相手の気持ちを思いやることで、鳥さんといい関係性を築くことができるんじゃないかなって思います。
※音声が出ますのでご注意ください