いつも鳥共とトレーニングっぽい遊びをしながら思うことがあるんです。
それは…
「もう1つ手が欲しい」
…ということです。
トレーニングってうまくできたときにごほうびをあげるのが大事なんです。
それも、うまくできたすぐそのあとにできるだけ素早くサッ!とごほうびをあげることが重要なんです。
これは以前「インコさんに気持ちが伝わる『4秒ルール』」という回でも取り上げたお話です。
鳥さんが言うことを聞いてくれた直後にごほうびをあげることで、鳥さんに気持ちが伝わってトレーニングの効率が上がるといったお話でした。
どんな話か興味がある方は、下のリンクからそちらの回を読んでみてください。
例えば、マメちゃんに対して、体をガバッと手に包れても平気でいることの練習をするとします。
そのとき、左手の指にマメちゃんに乗ってもらい、右手でマメちゃんの体をすっぽりと覆います。
それができたら「いい子!」と褒めます。
…が、肝心のごほうびをあげることができません。
なぜなら、左手も右手も埋まっているからです。
両手がふさがっているとごほうびをあげるタイミングがどうしてもワンテンポ遅くなってしまうんです。
そういうときに、「あぁ! もう1つ手があれば!!」と思うわけです。
でも3本目の手なんてどうしたって生えません。
そこで私が考え出したのが、「口からごほうびをあげる」という方法です。
まずはごほうびを口でつまんでおきます。
そして、マメちゃんを左手に乗せ、右手でマメちゃんの体を覆います。
マメちゃんが平気でいられたら「いい子!」と言いつつ、口でつまんでいたごほうびをマメちゃんにあげます。
こうすることにより、すぐにごほうびをあげることができます。
この方法は、ごほうびに目を向かせて苦手なものから意識を遠ざけることにも適していると思います。
マメちゃんには口にくわえたごほうびに集中しておいてもらって、その間にそっとマメちゃんの体を手で覆えば、マメちゃんに余計な恐怖感を与えることなく手で包まれる練習ができます。
体を手で包んだ状態でごほうびをもらい続けることで、苦手意識も徐々に薄まっていくんじゃないかと思います。
この「口からごほうびをあげる」という方法ですが、トレーニングに限らず普段からやることで鳥さんと仲良くなりやすいんじゃないかなって、個人的に思ったりしています。
手を怖がる鳥さんって結構いると思うんです。
でも、口を怖がる鳥さんってあまりいない気がするんですよね。
そういう意味では、口からごほうびをあげる方が鳥さんにとって抵抗が少ないのかもしれません。
また、親鳥から雛に対してごはんをあげるとき、口移しで与えますよね。
鳥さんの求愛行動である「吐き戻し(通称ラブゲロ)」も同じで、好きな相手に食べ物を口から渡します。
そういった点でも、もしかしたら鳥さんの中で、「口から物をもらう」ということが親近感を感じることに繋がるんじゃないかな…なんて思ったりするのです。
トレーニングでのごほうびのタイミングという面でも。
鳥さんの生態的な面からも。
「口」を使ってごほうびをあげるという方法は、鳥さんとの関係性を作るために一役買うのでは…なんて思っています。
ただ、口からごほうびをあげる際に、2つ注意してもらいたいことがあります。
1点目は、鳥さんに口からごほうびをあげる前には、口を衛生的にしておくことです。
極端な例で言うと、鳥さんにとって猛毒なアボカドを食べた口でごほうびをあげたりすることはおすすめできません。
口や唇には鳥さんの健康に悪影響を及ぼすものが付着している可能性はあります。
なので、鳥さんと遊ぶ前には、歯磨きをしたり、除菌液で唇を軽く拭いておくことが大事だと思います。
(そういう意味では、口や唇に限らず手や指先、髪、服などにもよくないものが付着していることがあるので、鳥さんと遊ぶ前にはぜひ【鳥和屋の除菌水】で除菌しt(宣伝っぽくなりそうなので略))
2点目は、単純に噛まれて怪我をしないように気を付けてくださいということです。
手や指でも鳥さんに噛まれたら痛いですが、口まわりは痛いだけでなく外見的にも大事(おおごと)な感じになってしまうと思います。
噛む力をコントロールできない鳥さんに対しては慎重にやるようにしてください。
「羊さんに言われて口からごはんをあげたら噛まれました!」って言われましても、私はお詫びとして【鳥和屋の除菌水】を代引きでお送りすることくらいしかできませんので(悪い顔で)。
以上2点に注意して、口を使って鳥さんとの距離を縮めてみてはいかがでしょうか。
※音声が出ますのでご注意ください