振り返ってみると、今月に入ってからずっと「産卵抑制」に関連するお話をしてきました。
「ちょうど今って産卵しやすい季節だし、タイムリーな話題に触れることができてよかったなぁ」
そんなことを思いつつ今月公開したブログを読み返していたのですが、その中でふと気づいたことがあったんです。
それは…
「『産卵抑制』って言っているから女の子だけを対象にしているように聞こえるかもしれないけど、発情という意味では女の子だけじゃなくて男の子にも大事な考え方だよなぁ」
…ということです。
当然のことながら産卵するのは女の子だけです。
それに伴って卵詰まりという危険性も女の子だけの問題です。
そういった具体的な困りごとのイメージから、「女の子の鳥さんはお世話が難しい」というイメージがあるかもしれません。
でも、男の子の鳥さんだって発情と無縁というわけではありません。
少し話は飛びますが、ブリーダーさんやペットショップによると、「女の子より男の子の鳥さんの方が人気」なのだそうです。
それは「女の子は卵を産んじゃうから大変そう」という考えもさることながら、「男の子の方がおしゃべりしてくれて可愛い」ということが大きな理由のようです。
分かります。
めちゃくちゃ分かります。
鳥さんのおしゃべりって本当に魅力的ですよね。
犬君や猫ちゃんにはできない「おしゃべりをする」という魅力を鳥さんは持っています。
鳥さんとおしゃべりする生活を夢見て男の子の鳥さんをお迎えしたくなる気持ち、本当によく分かります。
でも、ちょっと待ってください。
よくよく考えてみると、鳥さんのおしゃべりって発情行動の1つなんですよね。
男の子の鳥さんは、自分の好きな相手へのアピールとして、相手の声真似をしたりするんです。
人間もおんなじですよね。
気になる相手の口調に似てきてしまったり、相手の口癖がうつってしまったりすることってありますよね。
心理学で言うところの「ミラーリング」の1つです。
似た口調や同じ口癖になることで相手との共通点が生まれ、一体感や共感が深まります。
相手側からもそれをしてくる人に対して好意を抱きやすかったりするんです。
鳥さんもそれと同じで、好きな相手の行動や鳴き声を真似て、
「ほら、ぼく、君と一緒だよ!」
「おんなじ仲間だよ!」
って相手に魅せるわけです。
野生の世界では鳥さん同士で声真似をします。
でも、人間と一緒に生活を送っている鳥さんは、大好きな飼い主さんの声真似をするんです。
その様子を私たちは「鳥さんが可愛くおしゃべりしている」として見ているわけです。
鳥さんがおしゃべりしている姿は確かに可愛いです。
しかもそのおしゃべりの理由が「飼い主さんのことが大好きだから」だなんて、尚更たまりませんよね。
ただ、そのおしゃべりという行動の裏には発情が絡んでいるということを忘れないでほしいなって思うんです。
だからと言って、「鳥さんにおしゃべりさせるな」なんて言うつもりはないですからね?
鳥さんが飼い主さんのことを大好きって思ってくれるだなんて、最高じゃないですか。
鳥さんと飼い主さんが親密な関係を築くことを止めるつもりはまったくありませんので、そこは誤解しないでくださいね。
加えて、鳥さんのおしゃべりが100%発情によるものということでもないです。
遊びの1つとしておしゃべりを楽しんでいることもあります。
そもそも、「おしゃべりをしてくれない鳥さんは飼い主さんを好きと思っていない」ということでもないです。
おしゃべりが苦手な鳥さんもいます。
おしゃべりだけが鳥さんからの愛情表現というわけではないです。
誤解のないようにもろもろとお話させてもらった上で、今回私がお伝えしたいのは、発情は女の子の鳥さんだけの問題じゃないということです。
男の子の鳥さんに対しても発情抑制の意識を持っておくことはとても大事なことだと思うのです。
男の子の鳥さんも、発情が進むことで病気や疾患が起こったりします。
吐き戻し(通称ラブゲロ)も鳥さんの身体に負担をかけますし、吐き戻したものを再び食べることで病気を発症することもあります。
男の子の鳥さんであっても、過度に発情が進まないように、日頃から体重やキールスコアをチェックして鳥さんの状態を見たり、食事量管理を取り入れることが有効だと思います。
「うちの子は男の子だから、産卵抑制なんて関係ないや」
そんな風に思われていた男の子の鳥さんと一緒に暮らす飼い主さんも、ぜひ今月公開したブログの内容を改めて見直していただいて、鳥さんのお世話に取り入れてもらえたら嬉しく思います。
※音声が出ますのでご注意ください