お待たせしました。
今回は、前々回からの続きということで、「食事量管理法」の具体的なやり方をお話しようと思います。
前々回で、「鳥さんの産卵の原因」についての私なりの考えをお話させてもらいました。
結論としては、
・鳥さんに「生活に余裕がない」と思ってもらうことで産卵抑制に繋げられる
・鳥さんに余裕を与えないために、鳥さんの食事量を管理する
というものでした。
まだ読まれていない方や2週間も前のことで内容を忘れてしまった方など、詳しい内容が気になる方は、下のリンクから読んでみてください。
前々回のお話を読んで、「鳥さんが産卵しないようにするために、うちもごはんの量を減らそう」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
でも、何の根拠もなく「これくらい減らせばいいかな」と適当に減らすと、場合によっては生きていくのに必要な最低限の量を下回ってしまったりするかもしれません。
栄養不足で別の問題が起こったり病気になってしまうことも考えられます。
なので、ごはんの量は慎重に見極めていく必要があります。
その適切なごはんの量を見極める方法の1つとして、今回お話する「食事量管理法」を参考にしてもらえればと思っています。
羊流「食事量管理法」は、
1.ごはんをあげる前に鳥さんの体重を測って記録する
2.前回の体重との差を参考にして、あげるごはんの量を決める
3.鳥さんにあげるごはんの量を記録してからごはんをあげる
これを1日に最低2回(朝と夜など)、毎日繰り返し行っていく方法です。
どれくらいの量のごはんをあげると、鳥さんの体重がどうなるのか。
そういったことを日々記録しつつごはんの量を調整していくことで、最適なごはんの量を見極めながら、鳥さんを産卵に向かわせないようにするものです。
なかなか文字の説明だと理解しづらいと思うので、具体的な方法を下にある動画にまとめています。
どういう感じで進めていけばよいかイメージを掴みたい方は、そちらの動画をご覧になってみてください。
「食事量管理」は、単純に言ってしまえば、「鳥さんの体重が増えていってしまうようならごはんの量を減らす」というものです。
ただ、ごはんの量を減らす際にはいくつか注意してもらいた点があります。
1つ目は、1食分のごはんをあげて体重が増えたからといって、すぐにごはんの量を減らさないでほしいということです。
例えば、鳥さんがお水を多く飲んだ日は、お水の分で体重が増えているということがあったりします。
また、同じ量のごはんをあげていても朝ごはん前は体重が増え、夜ごはん前は体重が減っているなんていうこともよくあります。
加えて、その日の気温によっても体重が変わったりすることもあります(寒い日は体重が減り、暖かい日は体重が減らないなど)。
そういった理由によって「たまたま体重が増えた」ということもあるので、ごはんの量を変える際には、2、3日分の体重変化の様子を見てからにするようにしていただきたいです。
2つ目は、特に小型の鳥さんは、ごはんを減らす量を0.5g単位以下にしてもらいたいということです。
小型の鳥さんにとって、ごはんが1g減ることって結構インパクトのあることだと思います。
人間もそうですが、急激なダイエットは健康に悪影響を及ぼしかねません。
体重が急激に減ってしまうことを避けるために、食事の量も少しずつ減らすことが大事だと思います。
大型の鳥さんの場合は1g単位でも問題ないと思いますが、小型の鳥さんの場合は0.5g単位や0.1単位で減らしていくことをオススメします。
このようにごはんの量を減らすことに対して慎重になることが大事だと思っています。
というのも、鳥さんにとって「ごはんが足りない」という状況は絶対に作るべきではないからです。
「産卵させないために体重を減らさなければいけない」という気持ちは分かります。
でもだからといって無理な減量をさせてしまって、鳥さんが元気で無くなってしまったら元も子もありません。
「鳥さんに産卵させない」ということも大事なことですが、「鳥さんが健康であり続けること」が最も優先されるべきことだと思っています。
「産卵させたくないから早く体重を落とさなきゃ」と考えてしまう気持ちも分かりますが、鳥さんの健康のために、ごはんの量の調整はゆっくり慎重に行ってもらえればと思います。
「気をつけてごはんの量を減らしたけど、実際ごはんが足りているかどうか不安」
そう思われる方は、体重を測る回数を増やすといいと思います。
例えば、1日に1回しか体重を測らないと、鳥さんの体重が激減していたとして、それに気付けるまで丸1日かかってしまいます。
それでは鳥さんにお腹が空いた状態を長い間強いてしまいかねません。
私がごはんと体重測定の回数を最低でも1日に2回やってほしいと思っている理由はそこです。
鳥さんの体重を頻繁に気にしてあげることで、体重が落ちすぎていることに早めに気付けます。
「さすがにごはんを減らしすぎた?」と思えば、その場で少しだけごはんをあげるといったフォローもできます。
調整したごはんの量に自信が持てないときは、体重測定だけでもたびたび行うとよいと思います。
最後にもう1つだけ、「食事量管理」を行う際の注意点があります。
それは、鳥さんが産卵を始めてしまった場合は「食事量管理」はストップすべきということです。
なぜなら、ごはんの量を少なくすることで、鳥さんを命の危険にさらしてしまう可能性があるからです。
一度産卵が始まると、そのあとも続いて卵を産む可能性が高いです。
このときに栄養が不十分で卵がちゃんと形成されないと、卵詰まりを引き起こす可能性があります。
卵詰まりは鳥さんの命に関わる危険なものです。
そんな卵詰まりを回避するために、ちゃんと卵が作られちゃんと産卵できるように、しっかりとごはんをあげる必要があります。
特に卵を作るためにカルシウムが必要になるので、カトルボーンなどを与えてちゃんとカルシウムを摂取できるようにしてあげてください。
こういったことから、産卵が始まってしまったときは、一旦「食事量管理」はやめてちゃんと栄養を与えるべきと考えます。
…ということは、一度産卵が始まってしまうと体重を落としにくい状況になってしまうということです。
「産卵を止めるためには体重を落とすべき。」
「そのためにはごはんの量を調整しなければならない。」
「でも、無事に産卵してもらうためには、ごはんをしっかり与える必要がある。」
そんなジレンマに陥ってしまうと思うのです。
その結果、産卵が止まらないという好ましくない状態から抜け出すのが難しくなってしまうことが考えられます。
そういった事態にならないために、日頃から鳥さんの体重を見つつ食事量の管理をして、鳥さんが産卵モードの体重にならないようにしていくのが良い方法だと思っています。
ただその際には、体重だけでなくキールスコアもちゃんと見てあげてほしいです。
産卵抑制中という短期間ではなく日常のお世話として食事量管理を取り入れていくのであれば、長い期間のうちにキールスコアが変化していく可能性があります。
「体重はずっと同じ値を維持しているけど、気づいたら鳥さんが痩せちゃっていた」
そんなことがないように、本当にそのごはんの量で大丈夫なのかということを総合的な観点で評価していくことが大事だと思います。
適正なごはんの量も把握できていて、キールスコアも体重も安定している状態であれば、そこまで慎重に鳥さんの体重を測る必要もないと思います。
そのときは、体重は1日に1回測るくらいで十分だと思います。
「うちの鳥さんは、発情の季節になると産卵してしまうことが多いんだよね…」
「鳥さんに健康で長生きしてもらうために、できるだけ産卵はさせたくないんだけどなぁ…」
そう悩まれている方は、普段から鳥さんの体重とキールスコアを測りつつごはん量の調整をしていくといいんじゃないかなと思います。
※音声が出ますのでご注意ください