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【日払い労働に学ぶ】私が鳥共に手からご飯をあげる理由

Tips

まずはじめに言っておきます。

今回のお話は、先日(2023年7月30日)大阪で開催された「大阪鳥会」にて、「より良い鳥との暮らし方講座」と題して私がお話させていただいた内容とほぼほぼ同じです。
講座をお聞きになった方は、今回のブログを読みながら「なんだ、この話聞いたわ」とお思いになるかもしれません。
でも、講座を聞かれていない方も多くいらっしゃると思いますので、講座の内容とは被りますが、今回ここのブログでも取り上げさせてもらおうと思った次第です。
言い回しとかお話する細かな内容とかは講座とは違う感じにして、読んでて楽しんでもらえるような工夫はします。
その工夫に免じて優しい心で読んでいただければと思います。

前振りが長くなりましたね。
本題に入っていきましょう。

私は、うちの鳥共に手からご飯をあげています。
これをやることで、鳥さんと仲良くなりやすいと私は思っています。

この「手からご飯をあげる」という方法、実は以前一緒に過ごしていた犬君に毎日やっていたことでした。

犬君のご飯って、犬君用のお皿に入れてあげるのが一般的だと思います。
でも私は、一回にあげる量のご飯を犬君用のお皿ではなく一枚のティッシュの上に乗せ、それを犬君には届かないテーブルの上に置き、テーブルの下で犬君におすわり&待てをさせて、ティッシュの上から数粒を手に取り、それを犬君の口に運ぶという方法で毎朝ご飯をあげていました。

この方法、読んでお分かりの通り、めちゃくちゃめんどくさいんです。
普通なら、ドッグフードをお皿に入れて「ヨシ」って言うだけで簡単に犬君のご飯が終わります。
でもこの方法だと、数粒ずつに分けて何度も何度も犬君の目の前に手で出してあげるわけですから、時間も手間もかかります。
犬君が手に入ったドッグフードをバクバク食べるわけですから、手がよだれだらけになったりもします。
私は自分の朝食を食べながらその方法をやっていたのですが、ドッグフードをあげていた左手は犬君のよだれでベタベタになるので、基本的に左手は使えない状態で朝食を食べていました。
そんなわけで、この方法は本当にめんどくさいんです。

めんどくさいんですが、この方法にはいろいろなメリットがあります。
その中でも私が考える一番の大きなメリットは、「飼い主と犬君との間の関係性構築に役立つ」ということです。

手から直接ご飯をあげることで、犬君の中で「あ、ボクはこの人からご飯をもらっているんだ」と思ってもらうことができると思います。
ご飯を入れたお皿を犬君にあげることでも、そう思ってもらえるとは思います。
でも、手からあげる方がより強く印象付けることができると思うんです。

「ご飯をお皿に入れて、そのお皿を犬君にあげる」という方法だと、犬君は「お皿に入ったご飯を食べている」という意識になります。
ご飯の入っているお皿のことは好きになるかもしれませんが、そのお皿を用意してくれたご主人様のことまで好きになるということは、少し考えにくいと思います。
その点、「直接手からご飯をあげる」という方法だと、「この人からご飯をもらっている」ということがダイレクトに犬君に伝わります。
「ボクの大好きなご飯をくれるこの人って本当に頼りになる人だなぁ」、「ボクが毎日ご飯を食べることができるのはこの人のおかげなんだ」と、手からご飯をもらいながらきっと犬君はそう思っているに違いありません(多分)。

このときの犬君の気持ちをイメージしようとしたときに、必ず浮かんでくる光景があります。
それは私が小さい頃の記憶です。

私が子供の頃、うちの父親は毎月の給料日の夜に、「はい、これ、今月の給料」と言って母親にお金の入った茶封筒を手渡ししたりしていました。
母親は「ありがとうございます」と言いながら頭を下げ、その茶封筒を両手で受け取っていました。
そういった光景を見ながら、少年だった私は「あぁ、この家はこの人が稼いだこのお金で生活をしていけてるんだなぁ」って思ったものです。

今ってお給料は銀行口座に振り込まれる形が一般的になっていますよね。
なので、こういったお給料を封筒に入れて持ち帰って来て直接手渡しするというシーンを家庭内で見る機会って少ないと思うんです。
もちろん、どんな形であれ、生活をしていくためのお金を稼いでくれる人への感謝の念は変わりません。
でも、お金が形として見えない口座振込よりも、お給料を持ち帰ってきてそのお金が目の前に形として見える方が、「あぁ、このお金で生活できているんだ」というイメージがとても強く印象付けられるような気がするんです。

もっと言えば、月給ではなく日払いの形態だったらなおさらかもしれません。
「この人が稼いだこのお金で明日を生きていく」
「この人がこうやってお金を作ってくれなかったらうちらの生活は成り立たない」
毎日仕事終わりにその日に稼いだお金を持って帰ってきてくれる人の頼もしさは計り知れないんじゃないでしょうか。

手からご飯をあげることって、犬君や鳥さんにとってそんなイメージになっていると思うんです。
「この人がご飯をくれている」
「この人の存在ってなんてありがたいんだろう」
手からご飯をもらうたびにそんな風に思ってもらえるんじゃないかなって思うんです。

確かに手からご飯をあげるというのはめんどくさかったり手間だったりします。
でも、その代わりに鳥さんから「この人って頼もしい存在だ」と思ってもらえるのであれば、そんな手間も安いものなんじゃないかと思います。

すべてのご飯を手であげる必要はないと思います。
例えば、1日に5gのご飯を与えているのであれば、そのうちの4gをお皿に入れて与えて、残りの1gを手からあげるという方法でも十分効果はあるんじゃないかと思います。

日払い(毎日)でなくてもいいです。
週払い(週に1回)とかでもいいと思います。
無理のない範囲でいいので、手からご飯をあげてみてください。
鳥さんとの関係性をより強めることができるんじゃないかなって思います。

※音声が出ますのでご注意ください。

鳥月 羊

鳥月 羊

伴鳥家(はんちょうか)の鳥月羊です。 小型から大型まで4羽のインコさんと生活しています。 インコさんと一緒に過ごす中で、様々な困りごとを経験してきました。 そしてそれをいろいろな方法で解決して、今ではインコさんととても仲良く暮らしています。 これまでの自分の経験を活かして、インコ好きさんのインコライフをさらに楽しいものにしたい。 インコさんと「生涯の相棒」と呼べるような関係性をゆっくりと楽しんでもらいたい。 そんな気持ちで情報を発信したりイベントを企画したりしています。 「ずっと、いっしょに、生きていく」 生涯の相棒インコと寄り添える生活を愛鳥家さんと一緒にデザインしていきます。

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