「鳥には仕事を与えよ」という言葉があります。
…って、これ、私が考えた言葉ではなくて、海外の鳥を飼育されている方?の間では有名?な言葉で、鳥さんに関する勉強会?か何かで聞いたものなのです。
って、あいまいにもほどがありますね。
すみません。
まあ、この言葉の出どころはさておき、この言葉には鳥さんと暮らす上で常に念頭に置いておきたい大事な考えが詰まっています。
それはまさに、鳥さんには「仕事」、言い換えると「何らかの作業」を与えるべきということです。
野生の鳥さんは、起きている時間のうちの7割を採食行動に充てていると言われています。
1日のほとんどの時間、餌を探して歩き回ったり飛んで移動してみたり、枝から枝に飛び移ってみたり、葉っぱや枝を持ち上げて退かしてみたりしています。
頭と身体を使っている忙しく過ごしているわけです。
では、家にいるインコさんはどうでしょうか。
決まった時間にご飯が出てきます。
お水も用意してもらえます。
頭や身体を使わなずのんびりしていても、生きていくのに必要な食料は確保できます。
これ、野生の鳥さんと家にいるインコさん、どちらが幸せでしょうか。
命の危険がなく、定期的かつ安定してご飯がもらえる、家庭で暮らすインコさんも幸せだとは思います。
でも、ただただ時間を持て余す感じはどうなんだろうって思っちゃうんですよね。
人間もそうじゃないですか?
いくらお金がもらえるとは言え毎日やることもないまま仕事場に拘束されるのって、結構しんどくないですか?
なんなら自主退職に追い込むための常套手段みたいな…。
あまりにも忙しすぎるのはよくないですが、人も鳥さんもそこそこにやることがあるのって幸せなことなんじゃないかって思うんです。
じゃあ、どうやったら家の中で生活するインコさんに「何らかの作業」を増やすことができるのか。
それがフォレイジングだったり、トレーニングだったりすると思うのです。
フォレイジングはまさに「餌探し」です。
ただお皿からご飯を食べるのではなく、例えばお皿の中に邪魔なものが混じっていて、それを退けてご飯を食べるだけでも十分フォレイジングです。
トレーニングは「どうしたらごほうびがもらえるんだろう?」とインコさんが考えることを促します。
運動量も発生します。
クリアできるレベルの作業を作って、達成感を味わってもらいながらコツを掴んでもらうなんて、まさに新入社員の育成に重なる感じがします。
人もインコさんも、「やりがい」を感じることって結構幸せなことだと思います。
簡単なものでもいいんです。
気が向いたときだけでもいいです。
インコさんに何か仕事を与えてみてください。
きっとイキイキと楽しんでくれるようになると思います。
※音声が出ますのでご注意ください