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【ウロコインコのマメちゃん】クリッピングはありや?なしや?(あり編)

生活

前回から引き続き、インコさんのクリッピング(羽根を切ること)について考えてみたいと思います。

後半の今回は、「クリッピングをする」という観点でお話を進めていきましょう。

クリッピングすることのメリットを考えてみます。

・ロストする可能性が格段に低くなる
・飛んで壁や窓ガラスに激突するといった事故が発生しない
・基本高いところに行かないので連れ戻すのが簡単
・目線が人と同じかインコさんの方が下になるので、
 インコさんが「オレの方が偉い」と勘違いしずらくなる
・飛んで逃げないのでインコさんを捕まえるのが楽

では、クリッピングすることのデメリットはどうでしょうか。

・飛べないので運動量が落ちる
・飛ぶことの解放感が味わえない
・「飛ぶ」という欲求が満たせなくなる
・インコさんの行動範囲が狭くなる
・高いところから落ちるなどの事故に繋がりやすい

クリッピングしないことの最大のメリットは、やはり「ロストする可能性が格段に低くなる」ということだと思います。
うちの鳥共はみんなクリッピングをしていないので、当たり前ですがみんな飛べます。
そのため、例えば洗濯物を取り込むときなどに、必ず全ケージの入口が閉まっていることと、ケージの中に鳥共がいることを確認してからベランダに出るようにしています。
他にも、例えばゴミを出しに行こうとするときには、放鳥中かどうかに関わらず、自分の肩や背中を鏡で確認して、鳥共がいないことを確かめてから外に出るようにしています。
このように、クリッピングしていないことで、窓を開けたり外に出たりするときに、めちゃくちゃ気を使います。
それはもう過剰なほどに神経をとがらせます。
「あっ」って思ったときにはインコさんはちょっとした隙間から外に出て行ってしまいます。
外に出てしまったら、基本的にはもう戻ってこないと考えるのが妥当です。
そういった悲しい展開を減らせるのは、本当に大きいことだと思います。

ただ、クリッピングしていれば絶対に事故が起きないかというとそういうわけでもないです。
例えば、開いていた窓からちょっと出た隙に、猫やカラスに捕らわれてしまうなんてことも普通にあり得ます。
また、上のデメリットにも挙げましたが、飛べないために落下して怪我をするという新たな事故のパターンも増えます。
特に、成鳥になってからクリッピングをするようになったインコさんは、「自分は飛べる」と思っているので、そのつもりで飛んで、でも飛ぶことができず、そのままドベッと床に落ちてしまい、胸骨を折るなどの事故に繋がったという話も聞いたことがあります。

怪我に繋がらなくても、飛べなくなったことでストレスを感じるようになるという話も聞いたことがあります。
でも、インコさんによっては、「飼い主さんに連れてってもらうから、別に飛べなくても構わないよ?」という子もいます。

なので、本当に何が正解なのかは分かりません。
インコさんの性格によって、クリッピングしていた方が幸せな場合もあるし、そうでないと感じる子もいます。
飼い主さんの考え方によっても、正解が変わってきます。
1つだけ言えるのは、「クリッピングすることが正解」、「クリッピングしないことが正しい」のように言い切ってしまうことは間違いだということです。

クリッピングについては、本当にいろいろな考え方、考えるべき側面があります。
いろいろな考え方、多くの知識を持って、あなたとインコさんとの間でベストな答えを見つけ出してください。
そしてそれを他の方に強要することのないよう、ご自分の中でそっと大事に持っておいてください。

※音声が出ますのでご注意ください

鳥月 羊

鳥月 羊

伴鳥家(はんちょうか)の鳥月羊です。 小型から大型まで4羽のインコさんと生活しています。 インコさんと一緒に過ごす中で、様々な困りごとを経験してきました。 そしてそれをいろいろな方法で解決して、今ではインコさんととても仲良く暮らしています。 これまでの自分の経験を活かして、インコ好きさんのインコライフをさらに楽しいものにしたい。 インコさんと「生涯の相棒」と呼べるような関係性をゆっくりと楽しんでもらいたい。 そんな気持ちで情報を発信したりイベントを企画したりしています。 「ずっと、いっしょに、生きていく」 生涯の相棒インコと寄り添える生活を愛鳥家さんと一緒にデザインしていきます。

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