今回と次回でインコさんのクリッピング(羽根を切ること)について考えてみたいと思います。
って、このクリッピングの問題は、本当にいろいろな考え方があるので、「これが正解」というものはないと思っています。
今回は「クリッピングをしない」という選択を取ったときのメリット・デメリットを、明日は「クリッピングをする」という選択を取ったときのメリット・デメリットをお話するので、それを参考に、「私はクリッピングする・しない」をそれぞれで考えてもらえればと思います。
では、今回はクリッピングをしないという観点でお話を進めましょう。
クリッピングしないことのメリットをざっと挙げてみます。
・飛ぶことでカロリー消費ができる →運動不足解消
・飛ぶことで解放感を味わえる
・鳥本来の「飛ぶ」という欲求を満たすことができる
・自分の好きな場所に自由に行くことができる
・例えば足を滑らせて地面に落ちるなどの事故が起きにくい(飛べるから)
逆にクリッピングしないことのデメリットを挙げてみましょう。
・ロストする可能性が高まる
・飛んで壁や窓ガラスに激突する事故に繋がる
・高いところに行けることで連れ戻すのが面倒
・高いところに行けるため、人を見下すようになる
・放鳥タイム終了時に飛んで逃げ回って帰宅させるのが大変
私はクリッピングしない派なんですが、「なんでクリッピングしないんですか?」と聞かれたら、「鳥だから飛べなくなるのはかわいそう」と答える気がします。
でも、クリッピング派の方から、「ろくに飛べもしない環境で下手に飛ぶ機能を残しておかなくてもいいんじゃない?」と言われると、「それもそうだよねぇ」と思っちゃいます。
それに続いて、「落鳥による事故を防ぐため」とかも言うかもしれませんが、やはりクリッピング派の方からすれば、「飛ぶことで窓ガラスに激突する事故が起きますよ?」と思われますもんね。
このように、「こっちが絶対正しい」なんてことはないんだと思っています。
1つの観点から見れば正解であっても、別の観点から見れば間違っているなんてことがたくさんあります。
何を正解とするか、どういう観点で愛鳥さんと接するか、何に重きを置くかは、飼い主さんそれぞれの考え方によるのです。
なので、今回のブログでお伝えしたいことは、「他の飼い主さんの考えを否定しない」ということです。
自分とは違うお世話の方法をしていたとしても、それはその飼い主さんとその愛鳥さんとの間に起こったこれまでの経験をもとに導き出した答えなのかもしれません。
それを何も知らずに「それは間違ってる」と頭ごなしに言うのは、ちょっと…ね?
単純に知識不足で、例えばペットショップで言われたままの選択を取っているだけというのであれば、「こんな方法もあるんだよ?」といった感じで優しくアドバイスしてあげるのがいいんじゃないかと思います。
※音声が出ますのでご注意ください