コザクラインコのトリちゃんに、「あそこに行って」のデモンストレーションをやってもらいました。
「あそこに行って」と「おいで」を組み合わせることで、飼い主さんは動かずにインコさんに飛び回ってもらうことができるようになります。
犬君にトレーニングをしていたときの話ですが、犬君に楽しく十分に運動をしてもらうために、私は「持ってこい」を教えました。
「持ってこい」とは、人が投げたボールを犬君が取りに行き、持って帰ってきてくれるコマンドです。
ボールを投げる
↓
犬君が取りに行く
↓
犬君がボールを咥えて戻ってくる
↓
持ってきたボールをまた投げる
この繰り返しで、犬君は楽しくかなりの距離を走り回ることができます。
犬君に十分な運動をさせるために、人が一緒に走り回ったり長い距離を散歩したりするのは大変ですよね。
この「持ってこい」を教えることで、人はただその場でボールを投げているだけでよいので、教えてからはめちゃくちゃ楽できた…ゴホゴホ…効率的かつ楽しく運動をさせることができました。
「あそこに行って」と「おいで」は、犬君の「持ってこい」のインコさんバージョンです。
人はその場に立って、「あそこに行って」とか「おいで」と言うだけで、インコさんが飛んで行き来してくれます。
「あそこに行って」は少し教えるのが難しいです。
というのも、指示した場所に行く理由がインコさんにないからです。
「おいで」であれば、指示されたポイントに行くことでごほうびがもらえます。
でも、「あそこに行って」と指示されたポイントには何もありません。
加えて、大好きな飼い主さんのもとから離れるということは、インコさんにとったらマイナスな行動なわけですから、一層指示された場所に行くメリットが感じられないわけです。
なので、最初のうちは、「おいで」のトレーニングと同じように、跨いで行けるポイントを指さして、そこに行ってくれたらすぐにごほうびを与える形でトレーニングを進めていきます。
その後、くちばしを使って身体を補助して行けるポイント、ジャンプで飛び移れるポイント…といった感じで徐々に行って欲しいポイントまでの距離を伸ばしていきます。
ポイントに行ってくれたら、忘れずにごほうびをあげてくださいね。
上でも言っている通り、「あそこに行って」は基本的にインコさんにとってあまりメリットのないコマンドです。
そのため、頑張ったインコさんがメリットを感じられるように、ちゃんとごほうびはあげるようにするのがよいと思います。
飛ぶことはインコさんにとっていい運動になります。
「たくさん動いて、ちゃんとご飯を食べる」
インコさんの健康への道は人間と同じです。
インコさんの健康のためにも、ぜひ「あそこに行って」と「おいで」を教えてみてください。
※音声が出ますのでご注意ください