サザナミインコのあおさと遊んでいるときの様子です。
あおさは生後半年で我が家に来て、それからもう丸5年ほど一緒に暮らしていますが、いまだに手に乗ることができません。
非常時(飛ぶのに失敗して床に不時着してしまったときなど)だけは素直に手に乗って助けられていますが、それ以外は手を出すと必ず逃げて行ってしまいます。
「手が苦手なのかな?」と思い、腕や肩を近づけてみても結果は同じで、やっぱり逃げてしまいます。
そんなあおさですが、なぜか顔を近づけると逃げません。
それどころか自ら寄ってきたりします。
あおさに限らず、トリちゃんもマメちゃんも空ちゃんも、手を出すとそのときの気分によって逃げたりするのですが、顔を近づけて逃げられるということはこれまで一度もないような気がします。
「ホントにーー?」と半信半疑に思われている方、ちょっとご自分の鳥さんに試してみてください。
鳥さんをケージから出さなくてよいです。
ケージに入っている鳥さんに対して、手を近づけることと、顔を近づけることをやってみてください。
手を近づけたときと顔を近づけたときで、なんとなく鳥さんの態度が違うんじゃないかと思います。
もしかしたら、手を近づけたときは口を半開きにするような、少し警戒したり威嚇したりするような仕草が見られるんじゃないでしょうか?
でも、顔を近づけてもそういった様子は見られないんじゃないかな…と思っています。
(大ハズレだったらごめんなさい)
でもそれってなぜなんでしょうね。
鳥さんの中で、人の手には「捕まえられる」っていうイメージがあるのかもしれません。
「捕まったら、楽しい遊びが終わる」
「捕まったら、自由でいられなくなる」
「だから捕まりたくない! 手からは逃げる!」
手にはそんなマイナスなイメージがあるのかもしれません。
私からすると、噛んだり食べたりできる口の方がよっぽど怖く感じるんじゃないかと思いますけど。
でも、当然のことながら私は鳥さんを獲って食べたりしませんし、鳥さんも人に噛まれたり食べられたりする経験はありません。
「顔が近づいてきたところで、わたしには何の影響もない」
鳥さんはそんな風に考えているのかもしれません。
そう考えると、鳥さんとの距離を縮める際に、いきなり手を出すより、顔を近づける方がいいのかもしれないな…と、個人的に思っています。
手ではなく顔を近づけて、鳥さんに「この人はわたしに危害を加えたりしない」ということを理解してもらいながら、私の匂いを覚えてもらったり、私という存在を認識してもらうということが、鳥さんと仲良くなる1つの手段だったりするんじゃないかと思うのです。
手を怖がって人に慣れない鳥さんには、まずは手ではなく顔を近づけて、「おはよう」といった挨拶や鳥さんの名前を呼び掛けてみるといいかもしれません。
ただ、鳥さんに顔を近づけることで起こる事故もありますので、それだけは注意してくださいね。
同じ噛まれるでも、手や腕を噛まれるより、顔を噛まれるのってダメージ大きいと思います。
見た目的にも目立ちますし、唇や頬は手と比べて柔らかいので痛いし出血もしやすいです。
また、例えば目をつつかれるようなことになったら一大事です。
「顔なら絶対に怖がられない」というわけではありません。
「近づかないで!」と鳥さんが思っていれば、近づくものが顔であっても逃げたり反抗したりすることは普通にあり得ます。
そのときの鳥さんの様子を見ながら、無理のない範囲で接するようにしてくださいね。
特に人に慣れていない子には、ケージ越しに顔を近づけることから始めると、鳥さんにとっても飼い主さんにとってもいいかもしれません。
手の方が好きな子、顔のが得意な子と、鳥さんごとにいろいろあると思います。
「鳥さんと触れ合えるのは何も手だけじゃない」ということだけを頭の片隅に置いておいてもらえたら嬉しいなと思います。
※音声が出ますのでご注意ください