皆さんの愛鳥さんは、放鳥タイムなどで遊んでいるときに、「そういうこと、やらないでほしいんだけど…」ということをやったりしませんか?
例えば、部屋のドアを開けておくと、必ずドアの上に止まってドアをガジガジかじり出すとか。
ベッドに乗ってシーツをガブガブ噛んで穴を開けようとするとか。
ボックスティッシュからティッシュを噛んだり掴んだりして散らかすとか。
おやつの入っている入れ物を開けようとしたそばから飛んできて中身を奪おうとするとか。
手の中におやつを隠し持っていると、くちばしで手をこじ開けておやつを食べようとするとか。
そういった行為ってちょっと困っちゃいますよね。
こういった鳥さんの困っちゃう行為をやめさせるために「やめて!」と言ったところで、あまり効き目はないと思っています。
というのも、鳥さんにとっては「やめて!」と飼い主さんに言ってもらえたり飼い主さんからの注目を浴びることができるのが嬉しいからです。
いたずらすること自体ももちろん鳥さんにとっては純粋に楽しい行為だと思います。
ガジガジかじったり布に穴を開けたり散らかしたり、物や状態の形が変わっていくことで鳥さんは達成感を味わえます。
自分の力でおやつを手に入れられたときの幸福感も他には代えがたい喜びだと思います。
でもそれ以上に、そういった行為をしていると大好きな飼い主さんに構ってもらえて、鳥さんは嬉しくなっちゃうんだと思うんです。
「コラッ!」
「ダメでしょ!」
「ほらまたやってる!」
いたずらしているとそう言いながら飼い主さんが自分のところに来てくれるんです。
大好きな飼い主さんが自分を注目してくれる。
自分だけに集中して構ってくれる。
鳥さんにとってこれほど楽しくて嬉しいことはないんだと思います。
では、こういった鳥さんの困った行為はどうやってやめさせればいいのか。
その1つの方法として、「そもそもそういった行為をさせない」というものがあると思っています。
ドアの上に乗られないように、ドアを開っぱなしにしないように気を付ける。
ベッドの上に鳥さんを乗せないようにする。
ティッシュは鳥さんにいたずらされないような場所に置くようにする。
おやつの入っている入れ物から直接おやつをあげることをしないようにする。
手の中におやつを持っているときは何があっても絶対に鳥さんにあげないようにする。
困ることが起こるような状態にしておいて困ることが起きたところで「やめて」と言うのではなく、困ることが起こらないような状態にして困ることをさせないようにする。
(あれ、早口言葉みたい)
そうやって困ったことがそもそも起きないようにすれば、困ったことは起きなくなるんです。(あれ?どっかの政治家みたい?)
ただ、人からすると困ったことであっても、鳥さんにとっては楽しいことだったり遊びの1つだったりするんです。
人にとっての困ったことが起こらないようにするということは、鳥さんにとっての楽しみを奪ってしまうということにもなりかねません。
なので例えば…
ドア以外の乗られても困らないところに乗ってくれたら大袈裟なくらいにほめて鳥さんをかまってあげる
ベッドに噛まれてもよい厚手のタオルなどを敷いてそれを噛んでいるところをめちゃくちゃ注目してあげる
散らかしてもよいものを散らかしてよい場所に用意して鳥さんに思いっきり遊ばせてあげる
鳥さんがおやつの入っている入れ物の前で1秒でも待つことができたら入れ物からごほうびをあげる
鳥さんがおやつを持っている手を3秒目で追ってくれたら手に持っているごほうびをあげる
…といった感じで、人が困らない内容で鳥さんの欲求を満たしてあげるといいんじゃないかと思います。
されては困ることを鳥さんがやってしまってから「コラッ」と怒るのではなく、そもそもされては困ることが起こらないような環境にしておく。
鳥さんの問題行動を別の方向に逸らす。
なんなら、人にとって好ましい行動に変えていく。
そういったことを日頃から意識することで、人も鳥さんも楽しく幸せに過ごせるようになるんじゃないかなって思います。
※音声が出ますのでご注意ください