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さて、今回のブログはオオハナインコの花ちゃんをお迎えして2週間とかの頃の話です。
正直、私は焦っていました。
トリちゃん、マメちゃんは雛からお迎えして育てました。
ふたりともいい子で、小さいときから手にベッタリでした。
「おいで」と手を出せば素直に乗ってきてくれました。
カキカキしても怒ったり噛んだりしない子でした。
空ちゃんは約20歳のときにうちに来ました。
完全に成鳥の状態でしたが、空ちゃんのもともとの性格と15年間いろいろな人に接してもらった経験から、我が家に来た初日から私の手にすんなり乗ってくれました。
体重測定も問題なくできたし、カキカキなどのスキンシップもさせてくれました。
雛からお迎えした子も、成鳥からお迎えした子も、「手に乗ってくれる」とか「噛まない」とか「スキンシップができる」といった感じで、私は鳥さんとの関係について悩んだことは一度もありませんでした。
しかし花ちゃんは、手に乗ってくれるのは花ちゃんがその気になったときだけですし、カキカキなんかのスキンシップは絶対にできない雰囲気。
何より手に対して威嚇し、狙って噛みに来るような態度がお迎えした初日からずっと続いていました。
こういったことは、うちの鳥共との時間の中で経験したことのないものでした。
私の中では、これまでうちの鳥共と接してきて、どの子ともいい関係を築くことができていたことから、鳥さんの扱いに対する自信みたいなものが生まれていました。
でも、花ちゃんとの関係が一向にいいものになっていないことに焦りを感じていました。
その焦りは「どんな鳥さんとも仲良くできる」という自信をボロボロと崩していきました。
そして自信が崩れると、何をするにも自信が持てず、自分のやっていることがすべて間違っているんじゃないかという気持ちになりました。
「もっと仲良くなるためにどうしたらいいんだろう…」
「今のお世話の仕方は間違っているのかな…」
「花ちゃんと仲良くできる日って本当に来るんだろうか…」
こうなると、本当に何をやってもネガティブに考えてしまいます。
今まで書いてきたブログの内容も、「何をわかった風に偉そうなこと言ってんだろ…」とまで思うようになりました。
でも、ギリギリのところで、自分のブログでことあるごとに話していた「焦ってはいけない」という言葉を思い出して、それを自分に言い聞かせました。
「焦ってはいけない」
その言葉が間違っていないことは、花ちゃんの様子の変化から感じることができました。
本当に本当に徐々にではありますが、初めて家に来たときと比べて花ちゃんの態度は変わっていました。
以前なら、花ちゃんがケージ内でご飯を食べているときに、私がケージに近づいたり花ちゃんと目を合わせると、花ちゃんはケージの奥に急いで逃げていました。
でも今では、私が近づいたりしてもそのままご飯を食べ続けてくれます。
手に対して威嚇する態度はまだ続いています。
でも、それ以外の点で、着実に花ちゃんの態度は和らいできています。
それを見たときに、1日1日の変化は少なく昨日との違いは感じられないし、自分が望むような関係性にはまだまだ遠いけど、それでも本当に少しずつ、花ちゃんは慣れてきてくれていると思ったんです。
「一番不安なのは、最愛の飼い主さんを亡くして住む環境も変わってしまった花ちゃんなんだ」
「オレが不安になってどうする」
「花ちゃんを信じて、毎日できる限りのお世話をするしかないだろ」
「オレが焦ったところで意味ない。あくまでもペースは花ちゃんが決めるんだから」
その考えに至ってからは、焦ることなく、毎日淡々と花ちゃんのお世話をさせてもらっています。
心に余裕ができたのか、日々の花ちゃんの変化の違いにも気づけるようになりました。
そして、その変化を心の底から喜べるようになりました。
鳥さんといい関係を築けていない方には、やはり、「焦ってはダメだよ」という言葉をかけたいなと思います。
一番良くないのは、焦ることで徐々に積みあげてきた鳥さんの信頼感を壊してしまうことだと思います。
信頼感って目には見えないので、焦ってしまう気持ちもわかります。
でも、焦らずゆっくりゆっくり、鳥さんと一緒に過ごす日々をただ重ねていく。
それだけで着実に何かが変わっていくと思います。
幸いなことに鳥さんは長寿ですから。
焦らずゆっくり、鳥さんとの時間を楽しんでいってもらえたらと思います。
※音声が出ますのでご注意ください