ウロコインコのマメちゃんのご飯をフォレイジングであげているときの様子です。
フォレイジングとは、簡単に言うと「餌探し」です。
野生の鳥さんは毎日餌を探して食べています。
でもインコさんは餌を探す必要はなく、毎日ご飯を用意してもらえます。
それはインコさんにとって快適な環境ではありますが、脈々と受け継がれてきた鳥類の生態からすると「物足りない」「つまらない」と思えることだったりします。
フォレイジングを取り入れることによって、インコさん本来の持つ「餌を探して食べる」という欲求を刺激し、満足させることができるのです。
ただ、フォレイジングって聞くと、「専門的な知識が要るんじゃないの?」とか「難しそう」といったイメージを持たれる方が多いと思います。
でも実際は、ちょっとした工夫ですぐにでも毎日のお世話の中に取り入れることができます。
今回は、我が家でやっているフォレイジングの中でも、誰でもすぐに始められる簡単なフォレイジングをご紹介しようと思います。
その方法は、下の動画にあります通り、インコさんのご飯を入れるお皿に牧草を入れるだけです。
牧草はウサギさんの主食として売られているものです。
ペットショップやホームセンターで手に入れることができます。
牧草が入ったごはん皿を見て、インコさんは最初、「え、何これ?」と思うでしょう。
でも、だんだんと「どうやらこの中にご飯があるみたいだぞ」と分かってきます。
そしてインコさんは、「どうやったらご飯にありつけるか」を考えます。
そこから、「まずはこの牧草に顔を突っ込んでみよう」「この牧草を退けてみよう」と試行錯誤をして、ようやくご飯をゲットできます。
このように、ご飯にありつけるまでに、インコさんは頭と身体を使っています。
そして、頑張った末にご飯をゲットすることができて、「達成感」も味わうことができます。
「わたし、すごくない? ご飯、見つけちゃったよ♪」なんて得意げに思っているかもしれません。
フォレイジングは、単純に与えられたご飯を食べるという時間を、頭と身体を使いつつ「達成感」も味わえる、刺激的な経験に変えます。
今回は「お皿に牧草を入れる」という方法を紹介しましたが、別に牧草にこだわる必要はありません。
上でのお話した通り、フォレイジングとは「餌探し」です。
「インコさんが身体と頭を使ってご飯を探す」という環境を作ってあげればよいのです。
ただ今回ご紹介した牧草は、用意するのにそれほど費用はかかりませんし、適量をお皿に入れるだけで簡単にフォレイジングを始めることができます。
しかも、お皿に入れる量によって難易度の調整も可能です。
「とりあえず、うちもフォレイジングをやってみようか」と試験的にやってみるにはよい方法の1つだと思います。
ただ、いきなりお皿に訳の分からない草が入っていることで、インコさんはびっくりすると思います。
なので、最初はほんの少しだけの量から始めてみてください。
もしくは、いきなりお皿に入れるのではなく、例えばケージ内の床にちょっとだけ置いておくなどして、「牧草への免疫」をつけた上でチャレンジしてみるといったことが必要かもしれません。
フォレイジングに興味があるけど、どうやって始めてよいか分からなかった飼い主さんは、まずはこの簡単な方法からインコさんの様子を見つつ挑戦してみてください。
※音声が出ますのでご注意ください