皆さん、ごめんなさい!
本当であれば、今回、羊流の「食事量管理法」のお話をする予定でした。
…なのですが、書き進めていく中で、「この内容だと、皆さんに間違って情報が届いてしまうかも…」という懸念を抱くようになりました。
「ブログの内容から誤解を生んでしまって、それが元で鳥さんの健康に悪影響を及ぼしてしまうようなことがあってはならない」
そんな想いから、もう少し時間をかけて、分かりやすく、かつ、誤解を生まないような内容に書き直そうと思います。
今回の内容を楽しみにしてくださっていた皆さん、本当に申し訳ありません。
次回には公開できるよう頑張ります。
…さ、そんな切羽詰まった状態ですが、今週は今週でちゃんと鳥さんのお話をしていきましょう。
少し予習的なお話になりますが、次回お話する予定の「食事量の管理」というのは、簡単に言ってしまうと、「食事量を調整することで鳥さんの体重を通常モードに戻す・維持する」というものです。
こういったお話をしたときに、
「あれ? 鳥さんの『体重』?」
「羊さん、前に『体重よりキールスコアが大事』(2023年11月27日公開)って言ってなかった?」
「それなのに『体重』を重視するの?」
…なんて思う方がいらっしゃると思うんです。
そういった「ん?」という小さな疑問を抱えた状態で、いくら「食事量の管理が大事!」と聞いても、話がすんなりと頭に入ってこないと思います。
そこで今回は、次回公開予定の「食事量管理法」の話に先立って、そのあたりの小さな引っかかりを解消しておきたいなと思います。
体重を測ることにまったく意味がないというわけではないんです。
体重は鳥さんの状態を把握するための1つの指標であることは間違いないと思っています。
体重というのは、はっきりとした数値として見ることができる客観的で分かりやすい指標です。
それを見ていくことで鳥さんの状態の変化に気付けたりもします。
ただ、体重の数値ばかりにとらわれすぎてしまうのはよくないと思います。
例えば、ネットや書籍で見た「コザクラインコの体重は50g前後」という情報をもとに、「うちのコザクラさんは体重が50gだから問題なし」とか「体重は50g前後をキープしなきゃ」という考えになるのは、ちょっと違うのかなって思うんです。
鳥さんによっては50gの体重では痩せている場合もあります。
「50g前後」という数字にとらわれてしまうことで、鳥さんに痩せている状態を押し付けてしまうかもしれないのです。
そういったことを防ぐためにその鳥さんの「キールスコア」を測って適正体重が分かったとして、ただその体重をキープし続ければいいというわけでもありません。
以前のブログ(2025年1月20日公開)でもお話した通り、「体重は変わっていないけど、体格は前回より痩せてしまっている」ということも実際に起こり得ます。
一度適正体重が分かったからといってその数字にとらわれてばかりいると、その数字の裏で鳥さんが痩せていたという事実に気付けなくなってしまいます。
体重を見る際に大事なのは、その体重が妥当かどうかを判断できることです。
その判断のためには、「キールスコア」を測ってその鳥さんの理想的な体重を知っておくことが大事だと思うのです。
毎日のお世話の中で食事量の管理をやっていくのであれば、体重だけでなくキールスコアも定期的にみてあげることが必要だと思います。
「だとすると、産卵抑制のための食事量管理をするときも、体重だけを見ていてはダメなんじゃないの?」
…と、先ほどの小さな疑問がまた浮かび上がってくると思います。
その疑問についての私の考えをお話します。
私は「産卵抑制のときに限っては、体重という数字だけにこだわってしまってよい」と思っています。
というのも、産卵モードにあわせてキールスコアまで変化することはないと思うからです。
産卵モードになっている、もしくは、産卵モードに近づいていくときは、鳥さんの体重が短期間のうちに増えます。
そのときに一緒にキールスコアも上がっているかというと、私はそうではないと思うんです。
キールスコアというのは、まずは骨格や筋肉量など生まれ持った体格によるところが大きいです。
また、運動量の多い毎日を長期間過ごしたり、必要以上のごはんを長い期間食べ続けたり、そういった長い間続けた生活習慣の影響を受けて徐々に変化するものがキールスコアだと思っています。
つまり、産卵モードによって短期間のうちに体重が増えたところで、それと一緒にキールスコアまで増えるということはないんじゃないかと思っています。
こういったことから、産卵抑制を行っているときはキールスコアのことは考えず、体重という数値だけにこだわってしまってもいいのではないかと思っています。
ただ、先ほどもお話した通り、体重がいくつだったら妥当なのかという判断は常に必要です。
「いくつまで体重を落とせば産卵モードが解除されるのか」
「どんな体重をキープすれば産卵モードにならないのか」
そういった基準となる体重を知るために、キールスコアという考え方は大事になってきます。
普段からキールスコアを測って理想的な体重を把握しておくことは、産卵抑制のためにも重要なことだと思います。
というわけで、結局「キールスコアが大事」という話になっちゃいましたが、産卵抑制時に限っては体重という数値にこだわってしまっていいんじゃないかという考えをお話させてもらいました。
皆さんの頭の中の小さな「?」が解消されたことを祈りつつ、私は次回公開のための執筆作業を続けます。
※音声が出ますのでご注意ください